この記事を読んでいる多くの人は、
「飲食業・調理師はブラックな環境だよな」
「このまま仕事を続けていいのかな」
と思っているのではないでしょうか?
しかし、いざ環境を変えようと思っても、実際にどうしたら良いかわからずに迷ってしまいますよね。
では、今のブラックな環境から抜け出すためにはどうしたら良いのでしょうか?
そこで今回は、
上記の3つについて詳しく解説します。
この記事を見れば、ブラックな環境を変えるための知識が身につきます。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
飲食業・調理師がブラックだといわれる9つの理由
一般的に飲食店や調理師の仕事は、ブラックだというイメージを持っている人は多いでしょう。
ではその理由は一体なんなのでしょうか。
ここでは、飲食店や調理師として働いている人ならみんな感じているであろう、労働環境がブラックだといわれる理由を洗い出しました。
- 労働時間が長い
- 重労働
- 給料がほかの業種より少ない
- 基本的にサービス残業
- 賞与が出ない
- 休みが少ない
- 大型連休がとれない
- 縦社会でパワハラが多い
- 常に人手が足りない
それぞれ見ていきましょう。
1. 労働時間が長い
調理師の仕事はとにかく長いのが基本で、一般的な仕事の平均労働時間が8時間なのに対し、調理師は12時間~15時間勤務が普通です。
朝早くから夜遅くまでの勤務をシフトで交代することなく、通しでこなさなければならない飲食店が多いため、長時間の労働になってしまうのです。
時には、就業時間内に仕事が終わらずに、終電を逃してしまうケースもあります。
労働時間が長くプライベートの時間を取れないことを理由に、異業種への転職を考える人は少なくないです。
2. 重労働
調理師の仕事は毎日重労働です。
長時間の立ち仕事に加え、重い食材の納品や大きな鍋の扱い、厨房の掃除など、常に体を酷使しています。
唯一座れる休憩時間でさえ、仕込みの状況次第では動き続けなくてはなりません。
このような過酷な労働環境が続くことで、身体に限界を感じてしまうのです。
3. 給料がほかの業種より少ない
調理師の給料はほかの職業に比べて低い傾向にあります。
もともとの給料が低いことに加え、賞与やインセンティブなど臨時の収入もほとんど無いからです。
もし、どれだけ調理の腕をあげてステップアップしても、雇われで調理師をしてる以上、給料上がり幅はたかが知れています。
拘束時間は長いのに給料は低く、労働量に対しての対価が比例しないので、決して調理師の給料を、時給換算しないようにしましょう。
4. 基本的にサービス残業
飲食店で働く調理師は労働時間は長いのに、その残業代は出ないというケースが多くあります。
飲食店は小さい店や個人経営の店も多く、一般企業のようにコンプライアンスの遵守や細かな勤怠管理もされていないからです。
上記のような飲食店に入ってしまったら、どれだけ長く働いてもサービス残業となり、給料には反映されません。
労働量とその対価が比例しないという点は、ブラックと言われる大きな理由でしょう。
5. 賞与が出ない
飲食業で働いていると「賞与なんてもらったことすらない」という人も多いでしょう
飲食店は利益率の低い、薄利多売の商売であるため、相当な繁盛をしない限り賞与に回す余裕はないのです。
一般的な企業企業は労働条件も整っているため、年に2回の賞与をもらえ、仕事に対するモチベーションのアップや、プライベート時間の充実にもつながります。
しかし多くの飲食店は労働条件が整わず、そこで働く調理師は満足のいく賞与をもらえていないのが現状です。
6. 休みが少ない
最近では少しずつ環境は良くなってはいますが、いまだに調理師は休みを取りづらいといわれる職種です。
土日や祝日など世間が連休を取っているときは、飲食店の稼ぎどきなので休むことがないからです。
週に1日しか休みがないという飲食店も少なくありません
また、休み予定だった日も予約の状況次第では、営業日になったりと不安定なため、ブラックだと感じる人は多いでしょう。
7. 大型連休が取れない
飲食業は土日祝など世間と同じタイミングで休めないのは当然でなので、すでに割り切ってしまっている人は多いでしょうが、大型連休を羨ましがる人は多いでしょう。
年末年始やお盆休み、シルバーウィークやゴールデンウィークなどの大型の連休は、飲食店を含むサービス業が最も忙しくなる時です。
ですのでもちろん連休が取れるわけもなく、世間が大型の連休で騒いでいるときは、基本働いています。
- 旅行に行けない
- 家族との時間が作れない
- 友人と時間が合わない
大型の連休が取れないことで、上記のような不満を抱えている人は多いでしょう。
休日がほかの職業に比べて圧倒的に少ない点は、ブラックと言われる理由の1つです。
8. 縦社会でパワハラが多い
調理師は先輩からちょっとしたことで、激しい罵声を浴びせられることは頻繁にあります。
料理の世界は基本縦社会で、昔ながらの厳しい上下関係が残っている所も多いからです。
ひどい場合は罵声だけでなく、殴られたり蹴られたりなどの体罰を受けるケースもあります。
今では問題視されて、少しずつ環境は改善されつつありますが、未だにパワハラが残っているブラックな飲食店も多いです。
9. 常に人手が足りない
飲食業は慢性的な人手不足に悩まされています。
とくにブラックな飲食店は従業員が定着しないため、常に人手不足になりがちです。
人手が足りない分の仕事は、在籍している従業員や調理師がこなさなければいけなくなり、1人への負担が大きくなってしまいます。
職場で日常的にハードワークを強いられていると感じたら、ブラックだと言えるでしょう。
飲食業・調理師の仕事を続ける3つのメリット
ブラックだといわれる調理師の仕事ですが、決して悪い事ばかりではありません。
我慢強く続けることで、得られるメリットはもちろんあるので覚えておきましょう。
ここでは調理師の仕事を続けるメリット3つをご紹介します。
- 手に職がつく
- 体力がつく
- 忍耐強くなる
では解説していきます。
1. 手に職がつく
続けることが大変な調理師ですが、頑張って続けることで手に職がつけられます。
手に職があると、年齢や性別に関係なく自分のスキルが武器になり、そのスキルが誰かに求められる限り、仕事を失うことはないでしょう。
1度手に職をつけてしまえば、日本全国どんな場所でも働けるようになり、フリーランスとして仕事を受けることも可能です。
また、再就職や転職にも有利に働きます。
2. 体力がつく
調理師の仕事を続ければ、身体的に強くなります。
前述したとおり、調理師の仕事は体力勝負でハードだからです。
最初は慣れていないため、動きもぎこちなく、毎日ヘトヘトに疲れ果てるでしょう。
しかし続けていくことで、徐々に体力がつきスムーズにこなせるようになります。
3. 忍耐強くなる
調理師の仕事は身体的にも精神的にもきつい職業です。
朝早くから夜遅くまで立ったまま働き続けたり、重い調理器具を運んだりと、とても重労働です。
また先輩から厳しく指導されることも多く、落ち込んでしまうこともあります。
このような毎日をへこたれずに乗り越えていくことで、必然的に忍耐強くなっていくのです。
飲食業で調理師の仕事を続ける5つのデメリット
メリットだけの職場は基本的にありません。
変則的な生活スタイルで働く調理師の仕事には、続けるデメリットも多く存在します。
- 手に職がつく
- 体力がつく
- 忍耐強くなる
ここでは上記5つを解説します。
1. 重労働で身体がボロボロになる
調理師を続ける大きなデメリットとして挙げられるのが、仕事により身体を壊しやすいという点です。
長時間の立ち仕事と重労働を毎日繰り返すため、徐々に疲労が蓄積され、身体が悲鳴を上げだします。
- 首肩のコリ
- 腰痛
- 腱鞘炎
そのため、慢性的に上記の症状を抱えている調理師がほとんどです。
ひどい場合はヘルニアを発症し、手術するため長期離脱というケースもあります。
身体的なつらさを理由に、異業種へ転職をする調理師は多いです。
2. プライベートの時間が取れない
調理師はほかの職業に比べて、プライベート時間の充実が期待できません。
日々の長時間労働に加えて休日も少ないためです。
連休ももちろん少ないため、家族や友人と日程を合わせて、旅行や遊びに出かけることも難しくなります。
調理師を続けることは、プライベートを充実させたい人にとって大きなデメリットでしょう。
3. 貯金が貯まらない
小さい店や個人経営の店などは比較的給料が安く、賞与やインセンティブなどの臨時収入も見込めません。
飲食業は利益率が低いため、相当な繁盛店でない限り、売り上げを従業員の給与に反映させる余裕がないのです。
そのため飲食店で働く場合、計画的に貯金をしておかないと、なかなかお金が貯まりません。
「結婚やまとまったお金が必要な時にお金が足りなかったら」という不安から、先を見越して異業種へ転職する調理師は多くいます。
4. 精神的にきつい
調理師として働くデメリットとして、精神的なきつさもポイントとに挙げられます。
調理師は先輩やオーナーから、度を超えた説教や理不尽な要求をされることが日常的にあるからです。
プライベートの時間も短く、休日も少ないため、気持ちをリセットしきれないまま、次に日の仕事に行くことも少なくありません。
気持ちがスッキリしないまま我慢して仕事を続け、最悪の場合鬱病を発症してしまうケースもあります。
5. 新型コロナウイルスの影響をもろに受ける
飲食業界は新型コロナウイルスの影響を最大に受けた業界の1つで、蔓延防止措置や緊急事態宣言などの対応により、満足に営業ができない店がほとんどを占めました。
休業・時短要請に対応したことで、営業日々の売り上げの低下し、また緊急事態宣言の協力金が給付されない問題により、やむなく閉店をしてしまった飲食店も多くあります。
今では新規感染者数が低下し、新型コロナウイルス第5波が収束しつつあるため、緊急事態宣言は全面的に解除されましたが、今後また第6波・第7波と続く可能性は十分にあります。
新型コロナウイルスの影響により飲食店が軒並み潰中、「自分もいつ職を失うか分からない」という不安を抱える点は、飲食店で働く大きなデメリットといえるでしょう。
真面目で正義感の強い人ほどブラックの犠牲になる
自分の職場がブラックな環境だと気付いた時に、やってはいけないのが我慢をすることです。
ブラックな環境はほとんどの場合は改善されないため、我慢して乗り越えようとする分だけ無駄な時間を費やしてしまう恐れがあります。
とくに真面目で正義感の強い人ほど「乗り越えなくちゃダメだ」「逃げちゃダメだ」と自分追い込んでしまいがちでなので注意が必要です。
誰から何をいわれようが、そんなブラックな職場はさっさとおさらばして、新しい世界へ飛び出したほうがいいでしょう。
飲食業・調理師のブラックな環境から抜け出す3つの方法
ブラックな環境から抜け出すためには、自分から積極的に行動していくことが重要です。
ここでは、調理師がブラックな環境から抜け出すための方法3つを解説します。
- 独立する
- ホワイトな別の飲食店に転職する
- 未経験の異業種に転職する
ぜひ参考にして見てください。
1. 独立する
タイミングは人それぞれですが、いずれは自分の店を持ち自由な働き方がしたいと考えている人は多いでしょう。
ブラックな環境に疲れたら、独立して自分の店を持つというのも1つの方法です。
- 自分の好きなように仕事ができる
- 労働時間が自由
- 頑張った分の成果が見える
ブラックな飲食店で働いていた経験を生かし独立することで、より自由でホワイトな環境が作り出せます。
また働く時間を自由に選べるようになるので、プライベート時間の充実も期待できるでしょう。
独立・企業をサポートしてくれる企業も多数あるので、ご検討の際は資料請求や説明会など、気軽に参加してみることをおすすめします。
2. ホワイトな別の飲食店に転職する
ブラックな環境から抜け出す根本的な方法は、ブラックな飲食店からホワイトな飲食店に転職をすることです。
飲食業界は人手不足なので求人数は多く、また最近では労働環境が見直されて、ホワイトな飲食店が増えつつあります。
タイミングによっては残業代や賞与がしっかり支払われる、労働環境が整った飲食店の求人が見つかることもあるでしょう。
より多くの求人を比較したり、より自分の希望に沿った求人を見つけたりするために、転職活動をおこなう際は、飲食業界に特化した転職エージェントへの登録をしておくことがポイントです。
ホワイトな飲食店を見つける方法はこちらの記事で紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
「飲食業界でホワイトな職場の特徴7つとホワイトな企業に転職する3つの方法」
3. 未経験の異業種に転職する
飲食店や調理師として働くことに疲れたら、未経験の分野への挑戦も検討するべきでしょう。
Web・IT業界や介護業界などの人手不足に悩まされている業種を筆頭に、未経験の人材でもでも積極的に採用をしていいる企業は多くあります。
そのため調理師から未経験の異業種へ転職する人は多く、まったく違った新しい分野で活躍する人も増えています。
- 年収アップが期待できる
- 人間関係がリセットできる
- 新しい知識やスキルが身につく
異業種へ転職することで、上記のようなさまざまなメリットが生まれます。
ほかにも、サービス残業や長時間労働などの労働環境も改善されるため、プライベートの時間も充実するでしょう。
新しい経験値を手に入れ、人生の可能性を広げるためにも、異業種に挑戦することをおすすめします。
マイナビエージェントまとめ:今からでも遅くない!ブラックな環境が嫌なら、思い切って異業種へ転職しよう!
今回の記事では、次の3つについて詳しく解説しました。
飲食業はブラックな環境の職場は多く、もし我慢していても改善されるケースはほとんどありません。
独立という選択肢もありますが、不安な部分もありなかなか一歩を踏み込めない人も多いでしょう。
もし少しでもブラックな環境から脱出したいと考えているのなら、迷わずに調理師から異業種へ転職することがおすすめです。
異業種への転職をおこなうことで、労働環境が改善されるだけでなく、新しい経験を積み人生のステップアップさせることも期待できます。
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